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2011/01/23[院長コラム]今、中学校の給食/食育を憂う?! その2 がんばる栄養士さん
こんにちは
2月ですね。
少しずつ冬型の気圧配置がくずれているのでしょうか?花粉症の情報もちらほら。
「新たな春」に期待と不安。 皆さんはどっちの気持ちが大きいですか?
さて、前回の続きです。地元学校給食に関わる栄養士さんの奮闘と涙ぐましい努力の一端を皆さんにご披露したいと思います。正しく社会現象の最前線とも言える実態があります。
資料を拝見してまず、びっくりしたのは「ほんと〜に、様々な工夫をされている。」という事でした。前回、書いた様に栄養のバランスやエンルギー量が考慮されているのはもちろんですが、例えば余分な脂肪分のカットのためにスチームコンベクションオーブンを活用するとか配膳の時間の短縮(正味の食事の時間の確保 この事はその3で書きたいと思っています。)のために「麺つゆ系の食材の場合」スープと面はドングやお玉で取り分けやすい様に別々の食缶でクラスへ配膳するなどです。
お母さんをされいる主婦の方の中には、それぐらいの工夫、「私は毎日やっているわ!」かもしれません。
『本当〜に、ご苦労様です。ありがとうございます。』
私も、一時期幼い娘達のお弁当を含めて主婦業も兼業していましたので世のお母さん方の毎日の献立の工夫や食事の用意にどれだけのエネルギーが必要かよ〜く分っているつもりです。
あらためて、『ありがとうございます。』
さらに、年間指導計画表なるものがあります。月別指導目標なるものがあります。学校では給食も立派な指導であり教育の一環なのですね。例えば4月「マナーを守って楽しく食事をしよう。」四月の新学期であり新一年生を主眼においたテーマでしょうか?
また11月は「地産地消を理解する。」1月は「日本の文化を知ろう」などです。どれをとってもとても重要なテーマでそれだけで大学生相手の講座が出来てしまう様な内容ですが、給食を通じた食育の重要性を改めて考えさせられました。
月別の指導目標があるのですから、当然それに付随して具体的な「指導内容」があり、それらに基づいた献立の計画がある訳です。献立には季節の料理や食事と文化そして選択給食などの項目があり、4月の季節料理は筍ご飯と春野菜の旨煮(筍、ふき入)が出されたそうです。
なんと!筍もフキも生からアク出しをして調理しているそうです。何と贅沢な食事でしょうか!! 今どき一流の割烹料亭ぐらいしかやっていない様な内容の給食なのです。生徒さん達はその事が分っているのでしょうか?いや、きっと分っていないと思います。
私が中学生ならその様な高級なお料理なおかつフキが入っている様な和風惣菜は残して残菜にしてしまったかもしれません(苦笑)。少し思ったのはそう言う意味や価値を体験だけでなくもっと具体的に伝える工夫も必要なのではないかという事です。世代が異なりその価値観も異なる子供達へ、大人がよかれと思い一生懸命にやっている事があまり通じていない。と、言った悲しい現実があるかもしれません。
と、書きながら自分と家族、患者さん、スタッフの関係も同じだな〜!と反省しきりです。岡目八目ですが、許して下さい。
この世の中ですので、父兄の方々の学校給食に対する注目度も違います。給食や学校教育をより良く理解してもらうために、試食会があるそうです。その後のアンケートにはそれは様々な意見が寄せられるとの事でした。一つ一つその様な意見にそって調理献立を考えていかなければならないのもご時世でしょうか?モンスターペアレントの意見もあるのでは?と、ちょっと心配したりもします。
また、トランス脂肪酸など、一昔前では考えも及ばなかったような、細かい食品や食材に対する注意も必要になります。父兄の方々もその言った情報をいち早く得ているだけに注文や質問が集中するそうです。本当に大変な労力です。
しかし、いずれにせよどれもこれも皆将来のある子供達、生徒達を健やかに育てたいという思いでなされている事です。十分な成果が上がる様に心より願っていると同時に、もし何か不足していたり改善の余地があれば学校歯科医として、市井の一臨床家としてお役に立ちたいと思ったのです。
さて、次回はその辺りを書かせて頂きます。
今年は、さすがに事前花粉対策必要かな〜?