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2011/06/23[院長コラム]お盆の月 歯科医療の覚悟

こんにちは。
お盆の月です。
今月に入り超大型の台風が近づき新潟県や福島県の方がにおかれましては洪水等の被害もあり、ここよりお見舞い申し上げます。
今年は、なにかと「お見舞い」を言う事が多く気が滅入ります。自然災害は致し方ない部分もありましょうが、プラス人災というか国災には我慢がなりませんね。何を信用すれば好いのか?自分の身は自分で守るという事が益々明らかになるこのごろです。
数える事も出来ぬ程多くの鎮魂の祈りが今年はある事と思います。静かに深く祈りたいと感じています。
今月は忙しという訳でもなかったのですが、八月のはじめに大きな会場でのプレゼンテーションがあり厳しい御沙汰を頂かねばならないという(苦笑)事情があって「ブログ」が遅配になってしまいました。
ごめんなさい。
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当院の庭の百合(7月の撮影)
さて、「歯科医療の覚悟」って?今更??ですが。私達、歯科医療従事者とりわけ歯科医師は何を生業にし何のために居るのでしょうか?
色々な事を言う方がおられると思います。夫々間違いではないはずです。
いずれにせよ、私達は広義の「歯科治療」をしている訳です。
「治療」です。ここが重要です。「直療」ではないのです。
「治す」であって、「直す」ではないはずです。広辞林によれば、「治す:病気がなおる。いえる。」「直す:もとの良好な状態にもどす。もとどおり役立つようにする。修復する。」だそうです。道理で「歯科治療」を表現するのに「直す」を使われる方がいらっしゃる訳です。それもまた、間違いではありません。「歯科治療」は基本的に自然回復力の無い硬組織である歯牙(エナメル質)をも対象にしているためにその「治癒への道筋」への最終段階では必ず「直す」が手段として必要になります。
が、 「治療」の本質はその文字が表すように「治す」であるべきではないでしょうか。多くの歯科医療従事者が「治す」と「直す」をはき違えている事に私は危惧しています。
歯が無いから、インプラント。虫歯で欠損したから被せる。前歯だから審美歯科。歯ぐきが無いからオペ。 これは皆、「直す」でしかありません。そして、そう言った綺麗な「直したもの」が供覧できる商業雑誌の紙面、研修会の花盛り。「直す」にしか、それも低レベル(30年前から何ら変わっていない)の直すにしか給付されない健康保険。健康保険じゃきちんとした治療は出来ないと嘯きながら「直す」に狂奔する勘違い歯科医師達。
先にも言いましたように、きちんと、しっかりと「直す」事は当然必要です。しかし、そこに「治す」ための診査診断と見識が無ければ到底「治療」とは言えません。
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娘が奄美大島で撮影したイシカワガエル
これは、予防にも言えます。
貴方は液状化した土地の上に家を新築しますか?
シロアリに喰われた柱や壁をシロアリの駆除をしないまま修繕しますか??
現在の多くの皆さんの求めている「予防よりまず治療して下さい。」はそう言った事なのです。そして、それが健康保険のシステムなのです。まさしく亡国のシステムと言えないでしょうか。
まず、歯科治療を行う我々が衿を正して、「治す」姿勢のもと、「直す」鍛錬を行い。国民の皆さんに「歯科治療とはこういう事だ!」と、胸をはって問いかけるべきではないでしょうか。
そう言った、プレゼンテーションを福岡国際会議場で8月6日に行なってきました。