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2012/08/01[院長コラム]歯科医療って何〜に? その2:何はあれ歯科技術の基本
こんにちは
今年も酷暑の毎日ですが、節電に気を遣いつつ熱中症には気を付けて下さいね。
前々回の続きです。
材料やいわゆるハウツウに興味を津々の歯医者さん仲間の事を書きました。歯科医療技術も日進月歩です。新しい材料や方法が治療効果を高めたり治癒に結びつく事が多くあります。
が、しかしその一方で各々の歯科治療技術やその根拠というのはきわめてオーソドックスなものなのです。前々回にも書きましたが、基本的に歯科医療の多くは外科系なのです。外科の真髄とはなんでしょうか?それは、最小限の切開などの手術侵襲による必要十分な除去や摘出なのです。それはハンドメスがレーザーメスになろうとも、裸眼による手術に拡大鏡やマイクロスコープが導入されようとも基本同じ事なのです。そう言った意味で歯科医療技術のベーシックはとてもオーソドックスであり正しく基本的な技術になります。
けれども基本的な技術という事とそれが容易いという事は違います。基本的である分とても奥が深いとも言えるのです。真っ直ぐな切開をする事や歯科なら削る事は言う事は優しいかもしれませんが、その組織の状態や個性によってとても微妙な力加減や角度の違いを繊細にコントロールしなければならないのです。さらにそう言った基本的な技量をきわめて平均的に効率的にこなさなければなりません。自分達の仲間の事をあまりとやかく言いたくはありませんが、そう言ったとても重要なベーシックな部分をおろそかにして、インプラントや審美歯科などアドバンスした部分にチャレンジしている仲間を多く目にするのが現状です。その成功率や予後は言うに及びません。嘆かわしい事です。
さらに、歯科医療は建築に似ているところがあります。しっかりとした地盤整備や柱や梁を寸分の狂いなくきちんと積み上げる技量がなくて立派な美しい家は建たないのです。さらにその永続性を望むならなおさらなのです。地盤整備の歯周治療復それも、再生療法や骨造成といったグレードの高い技術でなくきちんとSRP(歯の根の歯石を除去し滑ったくにする技術)や診断が出来る技術などが必要でしょうし、いわゆる柱である歯自体を長持ちさせる為の歯内療法(根の治療)を確実に行なう技術がとても重要なのです。
実は、その多くは健康保険治療では不採算な部分ではありますが、そういった基本的な対応に真摯に取り組む姿勢がとても大切であり重要になります。
HPで最新の治療を唱っている事もその歯科医師の技量を知る事については大切ですが、それのみに踊らされていはいけません。時には患者さんにとって一見遠回りのような地道な治療をきちんと提供している歯科医師を探さなければいけないのです。
歯科医療のベストに安かろう早かろうは無いのです。
次回は、歯科医師の陥りやすい罠について 炎症と力のコントロール、医療的な部分について書きたいと思います。
どうか、暑さの中体調などを崩されませんようにお気をつけ下さい。
当院は8月11日(土曜日)から16日(木曜日)までお盆休みを頂きます。
ご理解の程願います。