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2013/01/27[院長コラム]なんで?医者は患者を看ないんだ!?

こんにちは
今年もよろしくお願いします。
どうも、最近お酒に弱くなって外で飲んでは皆さんに失礼をしております。色々心に鬱積したものもあるのでしょうが、誠に申し訳ありません。
と、言った反省しきりですが、この冬休みは少しまとまって本を読みあさりました。
「生き様、死に様。」を考えるようになりました、今更ですが。
旧友の谷野君が時々このコラムを読んでいてくれる様です。「いつも同じ事ばっかり言っている。」と論評されましたが、また同じ事を今回も言いたいと思います。
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一昨年、父が脳梗塞で倒れどうにかこうにか自宅介護で暮らしていたのですが昨年の暮れに肺炎(誤嚥ではなく)で再入院をし、二ヶ月あまりがたち、筋力が衰えて寝返りも出来ない、いわゆる要介護5「寝たきり」になってしまいました。それ以上に生きる気力がなえてしまったのか、見舞いに行っても「うつらうつら」し表情も無く。可哀想なばかりです。
決して良好な親子関係とは行かない父親と息子ではありますが、さすがの私も「一体自分は父親へ何をしてあげられるのだろうか?どうしたらもっと人間らしく生きてもらえるのか??」自省もこめて自問自答せざる得ません。
そんな、父を担当医師は「元気になったので、退院して下さい。」看護師は「調子いいみたいですよ。」なのです。
「どこが〜?!!」と言いたい!!!
そりゃぁ、レントゲンの陰は消え呼吸器内科学的にはエビデンスにのっと治療を行い、「治療に間違いはありませんし、状態は良好です。」なのかもしれませんが、人間の生き様としては明らかに入院前より著しくレベルが下がっている訳で、多少熱発していても、例え肺炎が重症化しても、そしてもしそれが原因で死に至るような事があったとしても、「生き様、死に様」という事に関しては入院という判断を含め加療は間違いだったのではないでしょうか。
医療は一体、どこを向いているのでしょうか。医者は一体、何を観て(診て、看て)いるのでしょうか。何も看ていないように私には思われます。
担当の先生は呼吸器内科でも腕のいいと評判の先生らしいですが、人の評判とはそういった程度なのかもしれません。反論をする気にもなれません。ただ、自分の診断と治療を断定的に言い訳じみて言い放っている姿勢には、内心の自分自身への疑念があるのかもしれませんが、そんな方に今更何を言えばいいのでしょう。
翻って、私たちの歯科医療はどうでしょうか?患者さんをしっかりと看ているのでしょうか。診てるだけに陥っていないでしょうか。
エビデンスがチャンチャラおかしく笑っちゃいます。奇麗な症例?バッカじゃない??
真実でなく事実があるだけだと言う覚悟を持って治療に当たらなければいけないと自らに言い聞かせる必要があると思います。
精一杯尽くして、その先にあるのはあくまで「その人の人生」なのです。応える力量を研鑽し、その上で異なる生き方を受け止める度量を持ちたいものです。
小心者で、卑怯者で、その場しのぎの酒乱の私(ちょっと言い過ぎ、苦笑)ですが己を知り深く見つめてもう少し前へ進みたいと思う今日この頃です。