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2024/10/03[院長コラム]懐かしさの中にあるもの

こんにちは

10月に入る前後から秋めいて来てはいるものの、まだ30度とか季節外れ(もはやそれが常態かもしれませんが)の気温の日があったりとの毎日が続いています。地震で大災害に見舞われた能登地方の豪雨災害にはかける言葉もありません。どうしてここまで自然は無情なのでしょうか。今の日本の政府のありようを考えればこれはもはや人災でありましょう。能登地方に限らず日本中どこにでも起こり得る明日は我が身なのです。そう言った思いで10月27日にある衆議院選挙に望みたいものです。

話は変わりますが、ついこの間心が温まる光景を目にしました。早めの診療が終わりウォーキングのため近隣の砧緑地へと歩いていました。と、十字路の途中でベビーカーを押していた若々しいママが立ち止まり進むでなく曲がるでなく。どうしたのだろうと思っているとベビーカーに乗っていると思しきお子さんの顔が見えるようにかがみ込んで「ねー。きれいな夕焼けだね。素敵だね。」と慈愛のこもった言葉をかけたのでした。その瞬間に私はまるで我が身が語りかけられた様な幸福感に包まれたのでした。「ああ。私も覚えのない幼き頃、あの様に母は私に声をかけて世の中の形なき幸せをおしえてくれいたのだろうか?」という懐かしい想いに満たされたのでした。その様に赤子は少しずつ幸せというものを抱きしめ己が身に同化させていくのでしょうね。そしてその様な赤子がどの様に成長していくかは謂うまでもありません。翻って最近育児の傾向はどうなのでしょうか。ご自身はスマホに集中し、お子さんにはもう一台のスマホでの動画。忙しく24時間体制育児のやむ得ない束の間であればいいと願うばかりです。

似た様な感触を持った記事が本日の朝日新聞全国版に載っていました。言葉季ひょうというコラムで穂村弘という歌人の文章でした。要約すると道すがらで出会った小学生の今時のしりとりについての思いでした。時代の流れの中で尻取りの難しかったラやましてやンが今時の言葉では大丈夫なこととこの場の響きの奥深さを語っておられました。前の回でも少し触れましたが私たちは便利とかにまかせて実は多くの大切なリアル(本能とか実体とか色々な言い方がある)を失いつつある様に思います。

歯科の領域でも健康保険の国民レベルで今までの様な虫歯早期発見や歯周病治療ではなく口腔機能の低下や不全に目を向ける様になっています。今回のママと赤子のリアルな魂の触れ合いは前提ですが、リアルなそして面倒な離乳食の問題や手掴み食べ、等々を確実にお子さんと共同作業して行かない限り将来の人間としてのリアルを感じる感受性は育ちにくいのではないのでしょうか。

 

 

 

 

 

現在の子供達の口腔周囲筋の問題、嚥下の問題、口呼吸の問題のもとには以前にはあったはずの幼少期の様々な口唇の無意識なうちのトレーニング(蝋燭消しや吹き戻し、風船の膨らまや口笛の練習などなど)が様々な社会的なルールにはばまれ出来なくなって居る事と繋がっています。懐かしい時代をただただ思いはせるのではありませんが、もっと大切な生業を深く考え行う事が大切だと思います。精神論や形だけの戦後保守のアメリカからの押し付け保守ではなく、本当の守るべきものを考える事と改めるべきものをが大切だと思います。