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2024/09/20[院長コラム]秋はまだ?リアルへのあり方
こんにちは
9月もさん週間を過ぎましたが相変わらず毎日の猛暑にさすがにうんざりしていおります。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
実は8月末の週末、博多での「日本摂食嚥下リハビリテーション学会」に赴く予定だったのですがあの台風10号の迷走と長居の影響をもろに受けて羽田・福岡間のジェットを何度も予約変更しつつ最終的にはフライト当日の早朝4時半ごろまでジタバタ悪あがきをしていたのですが結果断念せざる得ませんでした。コロナが明けて学会も多くがリアルもしくはWebとの同時開催がほとんどになって来ています。Web便利さというのも当然あるのですが、この便利さというのがどうも曲者ではないかと感じています。現代において便利の代償として私たちはどれだけ多くのものを失っているのかをよ〜く考えなくてはいけないと思います。 同じ様な事が安さや効率(速さ)にも言えないでしょうか。
人間にはインプットとしての五感があります。いわゆる視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚それぞれからのインプットを脳を経由しそれらの情報を処理してアウトプットとして生き(思考し行動する)る訳です。ですのでリアルでないということはそれら五感のいずれかの感覚をスルーした状態でしかインプットできていない訳ですし、さらに言えばその経験に至るまでの(道のり)様々なインプットも欠いた状態での経験になる訳です。その様な経験が重層的な情報において不十分なのは明らかでありましょうし、であるならば非リアルで得た気になっている経験は上部だけのものでそこから導き出される思考と行動も不十分なものでしかあり得ないのではないでしょうか。
その意味で近頃近所の緑地をウォーキングする際に気にしていることがあります。それはまず鼻呼吸をして嗅覚を解放し空気を感じること、そして時々立ち止まり地下手や下草に触れ、苔むした木肌に触れ親和することなんです。すると、その瞬間に自分をとりまく空間の広がりと実体としての己が身体の近接を感じる事ができます。地球との一体化というと大袈裟かもしれませんが、この体感はとても大切なことのように感じますし、さらにその感覚が自分自身を解放・浄化するように感じています。
デジタル。IT化の社会進化は地球規模でもはや止めようもない流れであると思いますし、それによる恩恵も膨大だとおもいます。しかしながら、先に述べたの様にそれによって個々人にとってや個人の関係性において失い危うくなる感覚や思考・行動がとても多くあります。そして果たしてその状況に生物としての人間は適応できるのか疑問に感じています。根源的な生物としての人間のキャパを超えてしまうということはないのでしょうか?デジタルやITそして今話題のAIは言うまでもなく、化学物質や電磁波、放射線物質など過去現在に及ぶまでそれらが人間にとってどれだけ毒であるかは明白なのにデジタル・IT・AIがそうでないと言えるでしょうか。
私たちは便利とか効率という事をある程度制限するべき頃合いに来ているのではないでしょうか。終日光が点っているコンビニエンスストアー。何でも届けてくれるアマゾン、などなど枚挙にいとまがありません。便利はそれほど利便性があるわけではないのです。