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2021/07/18[院長コラム]気になる!!朝ドラ女優のお口ポカン
こんにちは
関東はいよいよ夏本番!!
オリンピックのことはもう書かないよ!!!! 怒っている!!!!!!てっか呆れて物も言えない。
コロナの事じゃなく、最初から最後まで万事祝祭型資本主義祭典に群がり貪り食う輩の右往左往に。
さて、今回は朝ドラ(NHK)の主演女優杉咲花と清原果耶さんお二人が立て続けに「お口ポカン」顔で気になる!!!!編
お口ポカンが健康に著しく悪いのはみなさんご存知ですよね?お口ポカンによって口呼吸になり直接的にはお口の中が虫歯になりやすかったり歯肉炎や歯周炎になりやすかったりします。また全身的にも体の免疫機能を下げたり脳の活動を邪魔したりアトピー性疾患になりやすくなったりと百害あって一利なしです。
さて杉咲さんと清原さんは同じ「お口ポカン」でもその病態が違います。杉咲さんは見ての通り上顎の中切歯歯軸唇側傾斜(オーバージェット)が大きくいわゆる出っ歯状態なため上唇が閉じにくく「お口ポカン」になりやすくなっています。一方清原さんはあまり噛み合わせは見えないのですが、明らかに上唇の発育成長が弱く富士山状の口唇形態で力と緊張が無いため唇を結ぶ位置まで上唇が下りてこられないのです。なので無理に唇を閉じようとすると口角があがり下口唇を引っ張り上げなければなりません。
お二人とも若手の女優さんとしては実力演技派として有名とのこと、特に「おかえりモネ」を観ていると杉原さんのお口ポカンと潤んだ目線が泳ぐ演技(?)がとても憂や人の心の奥深さを思わせます。意図的な演技なのか素なのかわかりませんが、「お口ポカン」が評価されるような基準とならぬよう心より願うものです。
つい、3日前にご当地世田谷区の一歳6ヶ月検診をしてきました。前々から気になるのは一歳6ヶ月検診で歯科医師は何を診て何を保護者に伝えればいいのでしょうか?虫歯?歯肉炎?歯並び? 少なくとも世田谷区で一歳6ヶ月検診にきちんと来られているお子さん(親御さん)には虫歯も歯肉炎も歯並びも問題があるお子さんはごくごく一部です。そういった問題(ネグレクトや家庭内暴力を含めて)をチェックすることは無論必要ですが、こと世田谷区そして一歳6ヶ月ではもっと機能を気にかけるべきではないでしょうか?その時点で『お口ポカン』を指摘し改善していかないとなかなか「お口ポカン」を治すのは難しくなります。その意味で検診する歯科医師のレベルを全体的に底上げすることとそれ以上に現場で仕切る契約歯科衛生士の知識のブラッシュアップが望まれると感じております。歯科医師それぞれにも得手不得手、得意分野、そしてあまり言えませんが出来不出来があり職域集団である歯科医師会の会員のレベルはまちまちです。検診さえ受けていれば的確な指導や指摘が受けられると思われている保護者の多い中で担当する歯科医師や歯科衛生士のさらなる勉強と意識づけを希望します。
全国的にも新潟大学、大垣女子短期大学、鹿児島大学の共同研究として全国初の「お口ポカン」に関する全国大規模疫学調査が行われ、その結果対象とした3歳から12歳の3399人中30,7%がお口ぽかんをしめしており、その有病率は年齢とともに増加、関連項目として「鼻づまり」「口臭」「音をたててたべる」などの12項目が挙げられ今後病態解析や果然方法の確立に向けての研究が待たれるとの事です。
昨年4月には健康保険に小児口腔機能管理加算が収載され今後従来の「疾患ー修復モデル」に加え「機能不全ーリハビリテーション改善モデル」の重要性が益々高まってくるでしょう。皆さんも機能をきちんと診断できる歯科医院をかかりつけにして下さいね。