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2018/09/06[院長コラム]この夏に思う
こんにちは
9月になりましたが、台風や大雨、そして地震と色々と自然災害が頻発しています。また今年は7月中より35度越えの猛暑日が連日のように続き大変な気候になっています。こういう時にこそ高所大局からの政治というものをきちんとして欲しいものですが、今の与野党にはそのような方が見受けられません。そして、それが世界的な傾向のようです。今を求める大衆に迎合するポピュリズムの蔓延に目を覆いたくなる今日この頃です。
8月のブログを書こうと思っていましたが、なかなか腰が重たく時間もなかったのでついつい先延ばしで今日になってしまいました。ごめんなさい。
さて、この夏はスリランカに行ってきました。以前はセイロン(セイロンティーのセイロンです。)という国名でした。妻の発案もありジェフリー・バワという建築家の造ったホテルへ泊まることが主目的でした。
バワという建築家は「自然を積極的に取り入れたトロピカル・モダニズム」の第一人者と言われいます。今では皆さんに馴染みの深い、「海とプールが連なっているようなリゾートプールのデザイン」はバワが最初と言われいます。
数あるホテルの中でも特に有名なのが写真も掲載しましたが、ヘリタンス・カンダラマホテルとライトハウス・ホテルです。ヘリタンスはジャングルの傾斜地に立ちツタやジャングルの大木に覆われおり一方ライトハウスは荒波の打ち寄せるインド洋にお城然として立地しています。
自然と一体化しながら、また風の通り道的な構造の中、居ながらにしてスリランカの風土に身も心も洗われるような空間に仕上がっています。また随所にある独特のオブジェがさらに様々な意匠を私たちに語りかけてくるような仕組みになっているのです。噂にたがわぬ素晴らしいリゾートホテルでした。
しかしながら、一方でこの実は現代的な構造物がいつまでこの形を維持できるのか大いに疑問でもありました。また、維持しようとするとおそらく莫大な経費や労力が必要になると思われます。そう行ったことがあえて必要なのでしょうか。先にも書きました様なここの所の大災害をもたらす自然の脅威を持ち出すまでもなく私たちが考える以上に自然の力は物凄いものがあります。この用賀の道端の雑草1本でさえとても人間では敵わないと感じてしまうことがままですので、ジャングルやインド洋では何をか言わんやであります。
エントロピーの増大と動的平衡。
変わり続ける中で維持しようと抗うことの虚しや徒労そして目論見違いを私たち人間はしているのではないか?とこの夏に改めて思いました。
また、ここへ行き着いてしまいましね(苦笑)。